360万パワー

1977年生まれ

ハロウィンで揺れるコスプレ界隈

ハロウィンは年々盛り上がり、今年にいたってはバレンタインを超える商業規模なんだそうです。 ちょっと前からかぼちゃはよく見かけるし、お菓子も沢山並んでいます。 それ以上に、最近特に増えた気がするのが仮装です。

私はコスプレ界隈で少し仕事をしているのですが、コスプレ界隈、特にレイヤーははハロウィンに対して愛憎の念が入り交えた、なんとも不思議な感じです。

コスプレ界隈のハロウィンに対する愛

レイヤーのtwitterを見るとわかりますが、ハロウィン期間中のディズニーランドに行く人の多さ。ハロウィン期間中はディズニーランドでコスが可能なので、それ狙いという方が沢山います。 ディズニーランドならディズニー関連のコスをするものです。しかし、時々関係のないコスをしている人がいるようで、そういう人はtwitterなどで叩かれます。

艦これでローマとリベッチオのハロウィングラフィックが始まりましたが、コスプレでもこのようなキャラクターのハロウィンバージョンをやることは珍しくありません。 腐女子向けのアニメやゲームだとハロウィンバージョンのグッズが売られているので、そういうのをやるわけです。

その他には「捏造」と呼ばれる、キャラクターのハロウィンバージョンを勝手に作ってしまうコスも少なくありません。「捏造」はハロウィンだけでなくクリスマスでも行われますし、私服などは一年中行われます。 「捏造」というくらいなので、作中や展開されるグッズなどにも出てくるものではありません。そのため、キャラクター愛の強い人からはイメージと違う!そんなキャラじゃない!というような感じで叩かれる危険性はそこそこありますが、必ず叩かれるというほどではありません。

ちなみに「捏造」の一種だと思われる擬人化はほとんど叩かれません。最近の擬人化だとポケモンや妖怪ウォッチなどがあります。

コスプレ界隈で行われるハロウィンのコスプレで最も多いのは「オリジナル」でしょう。 コスプレには「オリジナル」と呼ばれるジャンルがあり、服飾系の専門学校生の卒業制作のようなものから、それただのセーラ服だよね?みたいなものまで多種多様です。

ハロウィンで行われる「オリジナル」で多いのはゾンビや血糊を使ったもの、角が生えたものです。レイヤーや腐女子はなぜかケモミミが好きな人が多いせいか、角は意外なほど人気があります。

ところで吸血鬼のディアラバが女子オタに人気ですが、牙は見えません。角が好きなら牙も好きそうな気がしますが、そうではないようです。不思議です。

コスプレ撮影用のスタジオではハロウィン向けのセットを用意して、そういうところで「オリジナル」ハロウィンを撮影して楽しんでいます。

こんな感じで、年を追う毎にコスプレ界隈もハロウィンを楽しんでいる反面、コスプレ界隈では渋谷に代表されるようなハロウィンを毛嫌いしています。

コスプレ界隈から嫌われるハロウィン

渋谷のハロウィンが嫌われる理由の一番はコスプレ界隈のルールが適用されない、ことにあります。

コスプレ界隈のルールとして、許可が得られない屋外ではコスプレをしない、というのがあります。コスプレにも色々あって、誰でもが知っているコスプレなら問題にならないかもしれないし、仮面ライダープリキュアなら子供に受けるかもしれませんが、街中で東京喰種のタキザワのコスをやられたら、見た人は驚くし怖いし、よろしくありません。

そういう事があるので、コスプレは街中でやってはいけないというルールになっています。それなのに、ハロウィンならやってもいいのかよ!っていうのがコスプレ界隈の反発の一つ。

他にはも、トイレを占拠して着替えてよくない、街中にゴミを落としてよくない、馬鹿騒ぎするだけなのにそれをコスプレと呼ぶのは許せない!そんなのはコスプレじゃない!私達のコスプレと一緒にするな!みたいな意見です。

これはもっともだと思いますが、コスプレ界隈も色々と迷惑をかけていることは疑いようもなく、ハロウィンで騒いでいる人とコミケでコスプレしている人が同一視されているかというと、そうではないと思うので、私は気にしすぎかなぁと思っています。

コスプレ界隈のルール

コスプレ界隈には色々なルールがあります。ハロウィンに関連しそうなものを紹介します。

血糊

コスプレが行われる場はイベント、スタジオ、ロケの3つが基本ですが、スタジオはひと目に触れませんが、イベントやロケはコスプレとは知らない人の目に触れる可能性があります。そんな場所で血糊を使うと、なにか事件か事故か、やんごとなき事に見えてしまいますし、そもそも恐怖を与えます。なので、そういう場で血糊を使うのはご法度です。

武器

コスプレが好まれるアニメやゲームには武器が出てくることは珍しくありません。最近なら日本刀です。刀の他には銃もコスプレにはよく使われます。ですが、刀剣類や銃もひと目に触れるような場所で使うのは基本的に駄目です。

刀剣類に関しては、模造刀でも金属製だと銃刀法違反に問われる可能性があるので、イベントやロケでは金属製が禁止されるのが一般的です。モデルガンを持っていたからといって、本物と勘違いされて射殺される可能性は極めて少ないと思いますが、やはり知らない人から見ると恐怖感を与えてしまうので、駄目です。

使用許可

アニメの舞台となった場所を聖地などと呼ぶことがあります。そういった聖地でコスをしたいものですが、街中でコスをしてはいかん!というルール、コスするなら許可を取る必要がある!というルールがあります。 コスプレをする許可というのは、版権ではなく場所の所有者や管理者に対してです。

公共施設によっては撮影で使う許可は与えるけど、コスプレでの使用は許可しない、という場所もあります。それは、コスプレで許可したら散々な目にあったこと意味しているかと思います。コスプレ界隈も決して一枚岩ではなく、マナー以前の常識がない人もいるので、そういう事が起きていることは否定できません。

そんなこともあり、コスプレでの使用許可を得るというのがルールになっています。

まとめ

まとめの代わりに私が思っていることで締めたいと思います。

コスプレ界隈も全体でいえばハロウィンに苦言を呈すことが出来るほどマナーがいいわけではありません。ハロウィンとは違い、趣味のコスプレは季節を問わず一年中、全国で行われていることを考えたら、まだまだやるべきことがあると思います。

渋谷に代表されるハロウィンの馬鹿騒ぎのルーツを辿ると山手線とか六本木あたりで馬鹿騒ぎしていた外人ではないかと考えていますが、それを無邪気に受け継いだ結果、外人からそれは違うと指摘されるのはなんだか釈然としません。しませんが、法律はもちろんマナーのようなものがあるべきです。その上で楽しむのであれば、渋谷のハロウィンも悪いとは思えません

しっかりとルールを作って、それを守ればもっと多くの方が楽しめるんじゃいかと思うのです。

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