360万パワー

1977年生まれ

炎上はよくない

不謹慎ですが、炎上したことで世の中が動いたのは原発だと思います。 震災以前から反原発活動はありましたが、止まりませんでした。中越沖地震以降、柏崎刈羽原子力発電所は実際に何度もボヤが起きていますが、それでも他の原発は止まりませんでした。東日本震災による事故が起きてから日本の原発は全て止まりました。

私は反原発ではなく、条件付きで一部は動かしてもいいと思っているので、福島第一原発が炎上したことで原発が止まってよかったと思っているわけではありません。

震災以前から反原発活動を行っているキャンドルジュンさんは、震災前に原発を止められなかったことを反省したそうです。止められなかったことも、活動の内容についても。私は反原発ではないのですが、信頼できる活動をしていると感じます。一方で、現在の反原発活動には信頼できない面も沢山あります。福島を積極的にカタカナで表記する人たちとか。

それはともかく、世の中に意見を知らしめるために炎上やむなし、という考えは極端にいえばテロとか池田小学校や秋葉原の事件、神戸の事件などに通じるような気がして、いいものだとは思えません。ネット上の怪文章程度で済めばいいですが、欲求がエスカレートして、さらに強い炎上を求めた行動に出る可能性だってあるはずです。

炎上でもしなければ意見が拾われない、国会まで声が届かないというのはやっぱりおかしく、意見を拾うべきは国会や地方議会ではなく、まずは有権者や住民一人ひとりであるべきでしょう。しかし、個人個人の関心毎にも容量に制限があるので、炎上でもしなければ意識されない社会的な問題は沢山あるし、無くなることはありません。

気が付きにくい問題を提起するためにもマスメディアもフリーのジャーナリストもやる事をやっていないのかもしれません。