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360万パワー

1977年生まれ

4万円で直葬をした、という記事の感想

生活

アノニマスダイアリーの記事が話題になりました。 自力で直葬を行い4万円程度で済んだ、という内容です。

anond.hatelabo.jp

亡くなった後はやたらとお金がかかることが常識のようになっている現状で、4万円程度(支給された埋葬費の3万円を引いているので7万円程度)で収めることが出来たというのは衝撃的です。

遺体の処置を自分でやれる方はなかなかいないと思うので、この記事と同じようなことは誰でも出来ることではありませんが、自分でやってしまおうという姿勢は立派だと思います。

葬儀を行わないことの是非

故人が高齢になるほど、一般的なお通夜、葬儀を行っても参列される方は少なくなります。故人の周りの方もなくなっているので。そのため今後は葬儀を行わない直葬、お通夜と葬儀を1度に行う、親類などだけで行う家族葬というケースは増えるといわれています。

親しい親類がいると話はまた別かもしれませんが、葬儀を行わないというのは現在おかしな考えではないと思います。ただ、ここまで割り切れるのかというと、それはまた別の話ですし、故人の意向もあると思うので、誰もが同じように簡素に済ませてしまえるかというと、なかなか同じようにはいかないかもしれません。

直葬セットが売られている?

棺や白装束などがセットになった直葬セットというのが確かにネット通販で売られています。葬儀社が個別に注文するとは思えませんので、個人で購入する方がいるのでしょう。

実際に個人で棺を買った、白装束を買ったという話は聞いたことがありませんが、この記事のように個人で行っている方はいらっしゃるのかもしれません。

レンタカーで遺体を扱ってもいいのか?

トヨタレンタカーの約款を少し読んだ限りでは、遺体の搬送に使ってはいけないという内容はありませんでした。ただし、匂いや汚れなどは賠償の対象と明記されているので、その点は注意が必要かもしれません。 また、レンタカー側が不適当と判断した場合は貸さないともあるので、借りる際に遺体の搬送に使っても問題ないか聞いてみると断られるのではないかと思われます。

記事にも書いてありますが、暖かくなるとドライアイスは必要です。匂いは人によるそうで、ドライアイスを使っても臭うことはあるそうです。今回はほとんど食べていない状況で亡くなったようなので、臭わなかったのかもしれません。色々なところから液体が出てくることもありますが、葬儀屋に聞いたら、これも人によるそうです。出ない人もいれば、ガンガン出てくる人もいるそうです。

今回はレンタカーに棺を置いたままにしていたそうですが、匂いの事を考えると車内に置くのは最低限にしたほうがいいと思います。

3万円のお布施は妥当なのか?

3万円はいくらなんでも少ないと思います。1日拘束して交通費など経費込みで3万円ですから、職種によらず専門家に対する報酬としては受けてもらえない仕事でしょう。それでも依頼を受けてもらえたのは宗教家としての矜持からでしょうか。

檀家が無縁仏となり、お布施などはなくともお経をあげるということは聞きますし、天理教で葬儀を行った時は1万円でやることもあると話していたので、不可能な話ではないと思いますが、そこはそれぞれの宗教家が自腹で負担している、他の檀家や信者が負担していると考えた方がいいと思います。

また、専門家以外はお経をあげてはいけない、禁止をしているという仏教の宗派は恐らくないと思います。ご家族でお経をあげたという話は時々聞きますし、地域によってはそれが珍しくないようです。お寺が管理する墓地へ埋葬を行わないのであれば、無理にお寺様を呼ばなくてもいいと思います。葬儀社の直葬プランも宗教的な儀式を行わなくても利用できるので、特に信仰がないのであれば無理にやらなくても問題ないでしょう。

ちなみに枕経は亡くなった直後に行うものです。一般的な場合は、病院などから遺体を自宅などに安置し、お寺に連絡してその日のうちに枕経をあげてもらいます。火葬前にあげるお経を指すものではないと思いますが、葬儀を行わない直葬の場合は枕経と呼ぶのかもしれません。

叔母の夫は無縁墓になっている可能性

今回亡くなった叔母の夫は先になくなっているとのことなので、どこかに埋葬されている可能性があります。檀家である(檀家であった)お寺、お経を読んでもらった、お勤めをしていただいたお寺に旦那さんが入ったお墓がある可能性があります。

お墓の存在がわかっているのであれば、墓じまいを行うのがスジです。墓じまいというのは、お墓を撤去しお骨は合同墓などに永代供養することを指します。墓じまいにも費用がかかるので、叔母が元気なうちに、もしくは施設に入るタイミングで行っているかもしれません。最近ではお寺にも合同墓が設けられている場合もあり、そういったお寺では墓じまいもやりやすそうです。

ただし、今回のケース家族構成では墓守となる人がいないため叔母の夫が亡くなった際にお墓を作っていない可能性があります。次の話につながりますが、そのために納骨せずにお骨はお寺に預かってもらったのかもしれません。

お骨を今後どうするのか?

お骨をそのままお寺に預かってもらっているとのことですが、一般的ではありません。四十九日の法要(納骨)まで預かってもらう、新しくお墓を作るのでお墓が出来るまで預かってもらう、というケースはあるようですが、期限を決めずに預かってもらうというケースは本当の無縁仏のようなケースを除けば珍しいでしょう。

お寺にお墓がある場合、この叔母の夫が埋葬されているお墓があればそこに納骨することが出来ます。その場合は、納骨の際にお布施をして、毎年の護持会費を収めます。護持会費というのはお墓(墓地)の維持管理費用だと考えて問題ありません。分譲マンションにも管理費や修繕積立が必要なのと同じで、お墓の永代使用料は納めていても護持会費は別に必要となります。

お墓がなければお骨を自宅で管理することは、埋めたりしない限りは、法律的には問題ありません。骨を埋める場合は墓地である必要がありますが、骨壷に入れたまま自宅にしまっておくのは大丈夫です。ただ自宅に置いておいてもしょうがないということであれば、埋葬や散骨があります。散骨も考えたそうですが費用としては、数万円で行える合祀による埋葬よりも散骨の方がかさむかと思われます。

自分で同じように行う際、問題になるのは?

今回うまく行えたのは、手順を知っていたこと、遺体の処置が出来たこと、この2点だと思います。

元の記事に書いてあるように、この方は既に葬儀をあげたことがあり、亡くなってから火葬までの手順を把握していたので、ご自身で出来たのだと思います。全く初めての場合は絶対に出来ないと思います。というのは、手続きなどが難しいから、ではなくて誰も知らないから。

火葬許可や埋葬許可証、死亡診断書を持って遺体を搬送することなどは葬儀を行わないと知る機会がありません。葬儀社に全部任せっきりで行うことが一般的なので、必要な手続きをきっちりと知っているという方はほとんどいないと思います。

手続きや手順については検索すれば色々と出てきますし、わからないことは役所に聞けば答えてくれると思います。一番ハードルが高いのは手続きよりも遺体の処置です。こればっかりは仕事でもなければ経験を積む機会がありません。検索して出来るようになるわけでもありません。看護師ではないか?という指摘がありますが、恐らくそういった体に触れる機会のある職についている方なんだと思います。

ご自分でも同じようにやりたい!と考えても、この点だけはかなり厳しいと思います。

今後の葬儀が変わるかも

この記事に多くの反応があることからも、葬儀について何かしら情報を入れておきたいという方は沢山いると思います。それだけ高齢者に囲まれているし、葬儀は高いと考えているし、現状の一般的な葬儀に疑問を持っているのでしょう。

遺体の搬送や処置だけを葬儀社に行ってもらい、火葬に必要な手続きなどは遺族側で行うような、より簡素なサービスの直葬が今後増えるのかもしれません。その一方で、葬儀社にもっと任せるサービスも出てくるかもしれません。

また、宗教的な要素を除いた葬儀が生まれるのかもしれないと感じました。故人に特定の信仰がなく、お寺が管理する墓地に納骨しないのであれば、お経をあげたり祝詞の必要はありません。葬儀とは別にお別れの会のようなものが行われることもありますが、葬儀として行われてもいいかもしれません。