360万パワー

1977年生まれ

換算28mmはラーメンがちょうどよく収まる

高級コンパクトデジカメが欲しいという話題から、高級コンパクトデジカメをどう使っているか、というような話題が出ていたので私も。

私も高級コンパクトデジカメの一つ、GRを使っています。 高級コンパクトデジカメというカテゴリーも、「高級」と謳うのは変な感じがする現状ですが、このカテゴリーの元をたどるとGRDというデジカメがその一つです。そのGRが4まで出て、その後にGR、GR2となりました。 GRというその名前はどこに由来するのかというと、GR1というフィルムカメラです。

高級コンパクトカメラというジャンルで一番安かったのではないかと思います。他にはコンタックスのTシリーズ、特にT2、ミノルタのTC-1、ニコン28Tiなんかがありました。フィルム時代の高級コンパクトカメラをデジタルでもやろうとしたのはGRDがそのはしりで、最も成功したのがGRDとGRです。

というわけで、GRは由緒正しい高級コンパクトデジカメなんです。

その1、座ったまま撮れる

さて、GRがご飯の写真を撮るのにどうして適しているのか、少し私が思うところを書きたいと思います。まず一つは画角です。GRはフルサイズ換算(ライカ判換算)28mmですが、これはご飯を撮るのにちょうどいいのです。どの辺がちょうどいいかというと、椅子に座ったままでお皿全体が写るから。例えばこれは二郎の小豚ですが、座ったままで撮ることが出来ます。

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28mmというのは遠近感が強調されるため、商品撮影では使われることがありません。食べ物なら広告やメニュー、雑誌で使われる写真はもっと望遠より、たぶん100mmくらい。ちなみに自然な遠近感は100mmくらいで、商品撮影で小さいものを撮る時はもっと望遠よりの150mmとか180mmを使います。ラーメンを100mmで撮ろうと思ったら席に座ったまま撮ることは出来ません。丼から1.5mくらいは離れる必要があるでしょう。標準レンズといわれる50mmでも座ったままでは丼全体を撮ることは出来ません。二郎ならもやししか写りません。写真を撮るために立つなんてダメだと思うので、座りながらちょうどよく撮れる換算28mmのGRは食レポ用にちょうどいい。

ラーメンを撮るなら換算28mmのGRはちょうどいいのですが、おしゃれなカフェでラテアートを撮るなら50mmくらいが雰囲気がでます。ではGRがおしゃれなカフェのラテアートに向かないかというと、そんなこともありません。GRはクロップ機能というのがあり、換算35mm、換算47mmで撮ることもできます。この辺がGRのよい所、その2です。

その2、専用の設定をすぐに呼び出せる

最初に書いたようにGRは由緒正しい高級コンパクトデジカメで、その歴史は10年を超えました。その10年間にユーザーが文句を言い続けた結果なのか、主に使い勝手に関して様々な点が改善されました。その一つがおしゃれなラテアートにも向いている換算47mmのクロップ機能です。

GRシリーズは一貫して換算28mmの単焦点レンズを採用しています。単焦点レンズなので写りはいいのですが、ズームが使えないという不便さもあります。そこでクロップという画面の真ん中を切り抜くという非常に単純な機能ですが、追加されています。他に食べ物を撮る点において、使い勝手がいいのがマイセッティングです。

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マイセッティングは様々な設定をモードダイヤルの1から3に割り当てる機能です。マイセッティングの1にご飯用の設定として、感度はISO800、ホワイトバランスはオート、マクロ、などの設定しておけば、モードダイヤルをマイセッティング1に合わせるだけで、いつでも同じ設定で撮影ができます。ラーメン用、おしゃれなカフェ用、夜景用、となんでもいいのですが、予め設定しておけば一発で呼び出せるのはすごく便利です。似たような機能は他のデジカメにもありますが、GRが最も使いやすいのではないかと思います。

ダメなところ

GRに関するネガティブな点も挙げておきます。GRのダメなところは暗いところでAFが異常に遅くなることです。飲食店も二郎のように明るいお店であれば問題ありませんが、小洒落た飲み屋のような薄暗いお店ではAFが合わないと思っていいでしょう。そういうお店の食レポ用には全く向いていません。パナソニックのGM1など小さめのボディにライカ銘の15mmを付けて電子シャッターで撮るのがいいかと思います。パナソニックは暗いところでもバシバシAFがきます。

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まとめ

食レポ用なら換算28mmくらいがちょうどいい。