360万パワー

1977年生まれ

『AIのべりすと』を使ってみた感想

『AIのべりすと』というサービスを使ってみました。

ai-novel.com

名前の通り、AIを使って文章の続きを書くというものです。 イラストで話題の『novelAI』の方じゃなくて、日本語で文章の続きを書いてくれます。

AIに頼って書くなんてけしからん!と思わなくもないのですが、試さずに否定もできません。 なので少し使ってみて、その所感をまとめることにしました。

よく出来たプロフィールが生成された

『AIのべりすと』は小説の本文だけではなく、プロフィールを生成することも可能です。 そこで、本文を書く前にプロフィールの生成から試すことにしました。 まず名前、性別、年齢を私が決め、その続きを書いてもらいました。 以下が『AIのべりすと』が生成したプロフィールになります。

名前:月岡 健人

性別:男

年齢:19歳

性格:優しい、真面目、素直、純粋、天然、おっとり。

容姿:身長は178cmで体重は64kgと痩せ型体型だが筋肉質ではないだけで普通に運動も出来るし力もある。髪型は黒色のショートヘアーで顔立ちは基本的に整っているイケメンの部類に入るが、たまに見せる笑顔や穏やかな表情により女性から好印象を持たれやすい。

備考:本作の主人公であり、本作におけるメインヒロインである白崎彩花の恋人でもある。元々は東京にある大学に通っていたが、現在は実家のある北海道に戻っており両親と共に暮らしている。また彼は高校3年生の時に起きたとある出来事をきっかけに人間不信に陥り、一時期は不登校になっていた時期があった(詳しくは第1話を参照)。しかしそんな時に自身の恋人となった彩花と出会い交流を重ねるうちに少しずつ心を開いていき最終的には彼女の支えもあってトラウマを克服した。そして現在では元いた大学では無く地元札幌にある国立大学に通う大学生となっている。

何度かやり直していますが、数回でこのようなものになりました。ただ、今回は運がいい方で、ある程度誘導しないと、いわゆるなろう系のプロフィールを生成するケースが多くなります。 特に男性の年齢を少し高めにするとすぐに異世界へ行きます。

さて、プロフィール中に「白崎彩花」という名前が出てきたので、こちらのプロフィールも生成することにしました。 AIが生成した月岡 健人のプロフィールを残したまま、 名前:白崎彩花

性別:女 年齢:27歳 を書き足して、続きをAIに書いてもらったのが以下になります。

名前:白崎彩花 性別:女

年齢:27歳

性格:明るくて優しく思いやりがあり誰よりも強い芯を持っている。ただし恋愛に関してはかなり鈍感な部分もあり、自分が好意を寄せている相手からのアプローチに対して中々気付けない事もある。

容姿:身長は162cmでスリーサイズはB88-W58-H86というスタイルの持ち主で髪の色は黒紫色のロングヘアをしている。また肌の色はやや色白ではあるが雪のように白いといった感じではなく健康的な色合いになっている。

備考:本作のメインヒロインにして主人公の健人の彼女であり普段は彼の家で同棲している。元々彼女は地元の総合病院で働いていたのだが仕事中に大怪我をした患者を助けた際に自分も重傷を負い入院したという過去がある為、当初は自分の事を責めていた時期もあったが今ではその経験を活かして医者としての仕事に取り組んでいる。また料理の腕前はかなり高く、特に和食を得意としており彼女が作る煮物はとても美味しいらしい。ちなみに彼女自身の好みとしては洋風の味付けより和風の方が好きらしく、よく健人に作ってあげる

ヒロインの年齢は私が決めたわけですが、いくつか設定を作っていたら女性キャラが15歳ばかりになったので、それを避けるために年齢を私で決め、また年下よりも極端に年上にした方が面白くなるかと思い、27歳にしました。 実際、面白い設定になったと思います。

(女性のプロフィールを生成すると大抵スリーサイズとかカップがでてきます)

ただこのまま使えるかというと、私には手が余る設定です。 一つは舞台となる北海道、札幌のことを私は知りません。 もう一つ、ヒロインが医師ということ。やはり医師の仕事について私は全く知りません。

しかし、これはAIを使ったメリットです。 自分一人で一から設定を考えようとすれば、自分が知っている範囲だけで設定を起こすことになります。 しかしAIは私のことなどお構いなしに設定を作るので、私には作ることができない設定になります。 これこそAIを利用するメリットでしょう。

このように、メディアワークス文庫にあるかもしれない、そんな気がしてくる設定になりました。 メディアワークス文庫を狙うなら男女は逆にした方がいいかもしれませんが、もし私が書くならこのままにしたいと思います。 というのは、AIに触れてみたいと考えたのは私の手癖や考え方から離れたものを一部でも取り入れたいから。

ちなみに、上のプロフィールはかなり上手くいったケースのようです。

上のものが出てきたあと、同じようなことを10回は繰り返しましたが、これほどのものは生成できませんでした。 また、小説本文を『AIのべりすと』で生成しようとしても、結構難しく、意図を持たせた流れを作るのは、ほぼ不可能ではないかと思われます。

AIの学習につかうテキストデータは文法や用法には正解があるかもしれませんが、意図や感情に対しては正解がないもので、正解が存在する「教師あり学習」とは違います。

(例えば将棋などのボードゲームは「教師あり学習」の典型でしょうか)

文章の校正に使うものはどんどん進化していくと思いますが、文章に意図を載せるのはまだまだ難しそうです。 おそらくイラストも同じでしょう。一枚絵ではそれなりでも、漫画にすると(書き込みは十分以上でも)極端に情報が足りない絵になるんじゃないかと思います。

とはいえ、AIでアシストしながらの執筆は上手くやれば現状でも十分実用可能なのかもしれません。