統一地方選挙と地方の衰退
統一地方選挙のおかげで街宣車が沢山走っています。 候補者の名前を連呼するもの、「頑張ります」「お力を貸してください」などの立候補や活動に関して不明瞭なフレーズを連呼する街宣車が沢山です。
今どき、採用面接で単に「頑張ります」なんて答えるリクルートスーツを着た学生はほとんどいないでしょうし、連呼する学生はまずいないでしょう。 「頑張ります」なんていうのは当たり前で、面接する側だって頑張っているし、「頑張ります」なんて言われても困ります。
一方で、街宣車なのに街頭演説のように考えを話されても、候補者の名前が伝わりません。力のこもった訴えなのはわかるのですが、効果は薄いような気がします。 となると、「○○は市議会の無駄を徹底追求します!」みたいに、名前とキャッチフレーズを1つにまとめたものがいいのでしょう。
でも、なんとなく嫌いです。 たいていバリエーションが少なく、そのせいか聞かされるこちら側が馬鹿にされているような気すらしてくるので。
要するに街宣車はうるさいということです。
さて、街宣車に頼らずに投票する候補者を選ぶ場合、何を参考にするべきでしょうか。 1つは選挙公報でしょう。
公職選挙法では国政選挙と都道府県知事選挙では選挙公報の発行が義務付けられていますが、地方議会選挙では条例により発行が義務付けられているため、条例が制定されていない自治体では発行されません。
県議会選挙で選挙公報が発行されないのは(たぶん)新潟県、茨城県、福井県、山梨県、愛知県、岐阜県、岡山県、山口県。
(ウィキペディアには沖縄県へのリンクがありませんが、沖縄県は条例があるようです)
ちなみに、新潟県議会では条例案が去年12月に否決されました。
新潟県の場合、選挙公報発行には2000万円かかるため発行がそのコストに見合うののどうかという意見もあるようです。 あった方がいいのは間違いないと思うのですが、2000万円必要になると言われると、大して盛り上がらない地方選挙にその必要があるのかというと、私にはよくわかりません。
でも選挙公報を発行することで地方議会選挙が盛り上がるのであれば、発行するべきだと思います。
ところで、地方が絶賛衰退中です。
地方の衰退と地方選挙が盛り上がらないことは共通する原因があるような気がします。 地方が衰退していく理由は沢山あって、地方議会選挙が盛り上がらない理由も沢山あると思うのですが、沢山あるので共通するものはいくつかあるでしょう。 沢山ある原因の1つですが、共通するものはクリティカルなものに思えるので、地方議会を盛り上げているように見える大阪維新の会の存在は、活動内容の是非はともかくとして、羨ましく見えます。
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