360万パワー

1977年生まれ

リツイートは完全に無断転載

Twitterリツイートという機能がありますが、これって転載ではないでしょうか?引用リツイートは別として、昔からあるリツイートは主従関係がまるでなく引用に求められる要件を満たしていないので転載と考えるべきでしょう。

しかし、無断リツイート禁止!とかリツイートで転載するな!という話は(5~6年くらい前はありましたが)なぜか聞こえてきません。リツイートは当然問題ないと考えてTwitterを利用しているからでしょう。

なぜ(無断)リツイートが問題にならないのかというと、認められているから。

Twitterは規約でツイートの転載に許可は必要なし、としています。ツイートを貼り付けるコードも提供しています。リツイートが転載だとしても規約上問題ありませんし、ツイートを許可なくブログなどに貼り付けるのもやっぱり規約上問題ありません。

しかし、まとめサイトなどにツイートが貼られると怒る方は時々みかけますし、怒っている方のツイートをリツイートする方も沢山います。謎です。

何もかも引用のTumblrが許されている方が謎ですが。

そのうち規約が変更されて「無断リツイートを許可する」みたいなチェックボックスが付いたりするのかもしれません。そんな事にはならないと思いますが、引用と転載を考える上でリツイートは引用ではなく転載だと認識すべきだと考えます。

Q&A引用・転載の実務と著作権法<第4版>

Q&A引用・転載の実務と著作権法<第4版>

写ルンですのブームとInstagramと偽日記

写ルンですが何度目かのブームです。

www.buzzfeed.com

フィルム全盛期が2000年で現在の売上はその1%くらいらしいので、2000年頃と比べたら全然使われていないと思うけど、1%になってから売上が増えるのだから十分にブームといえるでしょう。

写ルンですを使っている人のTwitterなりInstagramを見ると、写ルンですを持ち歩き撮ることも含めてTwitterなりInstagramにあげています。写ルンですで撮った写真だけをあげているわけではない。そこからは撮った写真だけを求めているわけではなく、写ルンですを持ち歩いたり撮ったり現像したりという行為まで全て含めて価値を見出しているように思えます。

ミッキーマウスの写真をあげているのを見て、ディズニーランドまで行かなくてもミッキーマウスのぬいぐるみを撮ればいいじゃないか!なんて考えませんが、写ルンですで撮った写真を見て、わざわざフィルムで撮らなくてもデジカメで撮ってフィルターかければいいじゃないか、なんて考えてしまいます。全然違う。

ミッキーマウスを撮りたいのではなく、ディズニーランドで撮りたい。フィルムで撮りたいわけでもフィルム風の写真にしたいわけでもなく、写ルンですで撮りたい。ディズニーランドで撮りたいというのはそこならミッキーマウスがいるからというだけでなく、ディズニーランドを楽しんだんだよってInstagramで伝えたい、そんな風に見て欲しい。という事。写ルンですもそうで、写ルンですを楽しんでいるんだなって思われたい。わかりにくい例えだけど、たぶんそう。

だから、スマホで撮ってフィルムっぽくしても意味がない。写ルンです以外のフィルムカメラで撮るのもいいかもしれないけど、伝わりにくい。特定のフィルムカメラが流行れば、写ルンですではなくそれが使われるようになるかもしれないけど。カメラメーカーはデジカメで写ルンですのようなブームを作りたいところでしょうが、ちょっと難しいでしょう。GR Digital、GRはそういうところがなきにしもあらずだったので、Instagramを通じて若い人たちにもう一度流行る可能性もあるとは思います。でも難しいでしょう。写ルンですフィルムカメラらしい写りもありますし、現像に出すなどの行動も必要ですが、デジカメになると撮るだけ。撮ってすぐに上げられるとこも、よくないかもしれません。

写ルンですなら、2週間前でも1ヶ月の写真でも上げやすいけど、デジカメで撮った写真を1ヶ月経ってから上げる理由がありません。デジカメで撮ったものでも何か特別な写真であれば、あえて時間が経ってからあげてもおかしくないけど、Instagramを通じて伝えることの良し悪しも考えないといけない。ただの自慢でうざくならないか、暇で全然キラキラしていないと思われやしないか、色々考えているんでしょう。

写ルンですであれば1ヶ月前に撮ったものでも1年前のものでも「やっと現像してきた」としてしまえば関係ありません。アラーキーは日付を写し込むカメラに偽りの日付を設定し撮影した写真を写真集に使っていますが、もしかしたらそれに近い感覚なのかもしれません。キラキラしていない時のTLを埋めるため、写ルンですスマホで撮った写真をあべこべに並べ、時系列を作りかえることで自分を演出することが可能になります。

どこまで考えているかわかりませんが、フィルムで撮るのが目新しいから、なんて無垢な感じではないと思います。

最期に10年ちょっと前にフィルムで撮った写真。

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電脳化していないけれど既に目は盗まれている

実写の攻殻機動隊はまだ見ていませんが、目を盗まれるとsnowを通した顔を認識するのかなぁと思うと、いい世の中になるのかもしれないというような気もします。今でもヘッドマウントディスプレイを使えばsnowを通して顔を認識することも出来るでしょう。

www.youtube.com

snowを通すことで見た目は同じようになり外観で個性を判断せず、中身を重んじる他ないでしょう。顔の形だけでなく肌の色もリアルタイムで補正すれば、人種に対する思い込みも減るかもしれません。

実写版の攻殻機動隊草薙素子スカーレット・ヨハンソンが演じたことで、いわゆるホワイトウォッシュが話題というか批判されたそうですが、逆手に取れば見る側の目が盗まれたという叙述トリックのようなオチもあり得たでしょう。見ていないので、そんなトリックがあったのかなかったのかわかりませんが。

レトロニムに含まれるでしょうか、自撮りという言葉に対して他撮りという言葉を最近見かけます。自撮りは盛れる、盛れたものだけが日の目をみる一方で、他撮りは盛れている・いないに関わらず日の目を見ます。他撮りではなく自撮りの方が多くなればなるほど、目は盗まれているようなものです。

Twitterなどでしか知らなかった女性とあったら「全然顔違うやんけ!」と思うことは多々あるかと思いますが、それも最初の数分で以外とすぐに違和感がなくなります。自撮り写真のイメージが刷り込まれた時点で私たちの目は既に盗まれています。

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX O.S.T.2

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX O.S.T.2