360万パワー

1977年生まれ

会田誠が問題ではない

会田誠のニュース、会田誠ばかり槍玉に挙げられていますが、訴えた女性は鷹野隆大の講義もきつかったようです。

件の公開講座は全五回で3回目が会田誠で5回目が鷹野隆大だったようです。

藝術学舎 | 京都造形芸術大学がおくる社会人のための公開講座

3回目できつかったのに5回目までちゃんと行くのか、とか思わなくもないのですが、それは批判として筋が悪いでしょう。

ところで、会田誠ばかりが矢面に立たたされますが、勃起した男性の写真というのは5回目の鷹野隆大のようです。 鷹野隆大愛知県美術館での展示がわいせつ物にあたると県警から警告を受けて作品に布を被せたことが、はてブのホットエントリーに入っていた記憶があります。 togetter.com

それでも会田誠知名度に比べると鷹野隆大の方はどうも落ちるようで、ネットでの反応を見るとだいぶ勘違いがあります。 ameni1952.hatenadiary.com

ホットエントリー入りしているこのブログなんてそうで、男性器の写真を見せたのは会田誠だと考えているように読めます。

それは会田誠の日頃の行いだとすることにして、色々記事を読むと訴えた女性の主張では 3回目に行われた会田誠の講義に対して大学側に文句を言ったけれど、5回目の鷹野隆大の講義でまた気分が悪くなった、それで大学側の配慮が足りなく心的外傷を負った、だから訴えた 、と読めます。

3回目は予習不足だったとしても5回目で追い打ちをかけられたのは大学が悪い、という主張だと私は捉えました。つまり、会田誠が問題だという主張ではないと。大学側を訴えていることを考えても、会田誠を問題をどうのこうのしたいのではないのでしょう。

3回目の会田誠ではなく、5回目の鷹野隆大でフラッシュバックしたという主張に思えます。

ただ、5回目の講師である鷹野隆大は、問題の写真を見せる前にそういう写真だから見たくない方がいるかどうか確認したと、いくつかの記事に書いてありました。 news.livedoor.com

大学側から鷹野隆大に対して見せる前に確認して欲しいと要請があったのかわかりませんが、事前に確認したことを考えると大学側の配慮がなかったとは考えにくいかなぁと私は考えます。

鷹野隆大愛知県美術館の件もあり、(会田誠とは違い)配慮することに敏感になっているような気がしますし、今回のことで萎縮しないか心配です。それを写さない、見せないというのはテーマに対して矛盾するような気がするから。

鷹野隆大の写真がきつかったという主張であったら、恐らくここまで意見は分かれなかったでしょう。鷹野隆大と比べると会田誠は叩きやすい対象になっているように見えます。

ところで、今回は会田誠ばかり名前が挙がっていますが、最新の芸術新潮でもさらっと会田誠がいじられていて、そういう星の下に生まれたのだなぁと思わずにいられません。

芸術新潮 2019年 03 月号

芸術新潮 2019年 03 月号

”何もの”かになろうという努力

将棋の羽生善治九段は、 努力して達成出来るのなら全員がそうしている。しかし実際は努力だけではなかなか達成出来ず、その前で諦める人が多い。だから諦めずに続けることが才能だ。 みたいな事を話していたと思う。 これに即して考えると、”何ものにもなれなかった”というのは努力をしなかったわけではなく、続けられなかった。 恐らく、多くの人の実情では限られたリソースを”何ものかになろう”という努力ではなく、現実に即したものに方向転換したと言えるだろう。 つまり、努力をしても達成出来るのかわからないものを目標とするのではなく、努力に応じて達成出来るものを目標に変えた。 過去を振り返り反省がないものなどいない。努力が足りなかったと言われれば、頷くしかない。 ただ、なりたかった”何もの”をどこまで具体的に考えていたのか疑問を持つのはおかしくない。 具体的ではないから、”何もの”に留まっている。 具体的な”何もの”が定まれば、いつでも成れるだろう。 ”資源ごみを毎回必ず捨てられるもの”それくらいで十分に他とは違うのだから。

フルサイズミラーレスでソニーがこの先生きのこるには

ソニーに遅れること数年、ニコンキヤノンがフルサイズのミラーレスを発売することが確実になりました。 先行するソニーがこのまま逃げ切ることが出来るのでしょうか?私はそれは難しいと考えています。というのは、ソニーのEマウントが不利だから。

ニコンが発表したZ6とZ7というフルサイズミラーレスの標準ズーム、NIKKOR Z 24-70mm f/4 Sの撮影サンプルは(衝撃的に)素晴らしく、ソニーの標準ズームと比較するのは酷なくらいに思えます。またキヤノンは28-70mm f/2.0というシグマみたいな標準ズームを用意しているそうです。 ニコンにしろキヤノンにしろ、マウント径が大きいからこそ出来るのでしょう。かつてFマウントでフルサイズは無理、Fマウントでフルサイズが出来たけどレンズ設計で不利と言われたのと同様にフルサイズミラーレスにおいてソニーのEVマウントは径が小さく不利になりそうです。

ソニーの勝機

キヤノンニコンのフルサイズミラーレスに対するソニーの勝機はサードパーティ製レンズです。 ソニーキヤノンニコンのフルサイズミラーレスに対応した交換レンズをシグマやタムロンが発売する場合、レンズ設計においてソニーEマウントがボトルネックになります。後発のキヤノンニコンはマウントの強みを活かせません。 キヤノンニコンの純正レンズがソニー純正レンズよりも優れていても、純正よりも廉価なシグマやタムロンが選ばれるのであればソニーはマウントの不利を気にする必要はありません。ボディにだけ注力すればいいだけです。

キヤノンニコンの勝機

逆にキヤノンニコンソニーのEマウントでは絶対に作れないレンズを出せばいいわけです。それがf/2.0通しの標準ズームでnoct銘のf/0.95でしょう。両社、Eマウントに対するレンズ設計で優位にあることをアピールしているのは明らかです。 こういったレンズを時々出してソニーさんはどうなの?と顔色を伺うだけでソニーの体力を少しずつ削り、それで十分かもしれません。 とはいえ、そんなレンズは高価になるのでバカ売れするわけではありません。キヤノンニコンは廉価でありながら優れたレンズを、NIKKOR Z 24-70mm f/4 Sのようなレンズちょくちょく用意する必要はあるでしょう。

キャスティングボートはシグマにあるのかもしれない

シグマは純正レンズ並かそれ以上の性能を純正よりも廉価に提供することを目指していると思われます。一眼レフ用では可能であったかもしれませんがフルサイズミラーレスにおいてはEマウントでも使えるレンズでキヤノンニコン純正を超えるものを開発するのは(ニコンの標準ズームを見る限り)難しいかもしれません。

その場合、シグマがどういった選択をするのかがソニーに大きく影響するでしょう。シグマの選択というのは、有利なキヤノンニコンのフルサイズミラーレス向けレンズとEマウント向けレンズを別設計にするかどうかです。Eマウント向けにはミラーレス専用設計ではなく一眼レフ用を使い回す可能性はあるのかどうか。

シグマがフルサイズミラーレス用にキヤノンニコンの純正を超えるレンズを開発しようとしたら、Eマウントへどう対応するのか注目です。