360万パワー

1977年生まれ

フルサイズミラーレスでソニーがこの先生きのこるには

ソニーに遅れること数年、ニコンキヤノンがフルサイズのミラーレスを発売することが確実になりました。 先行するソニーがこのまま逃げ切ることが出来るのでしょうか?私はそれは難しいと考えています。というのは、ソニーのEマウントが不利だから。

ニコンが発表したZ6とZ7というフルサイズミラーレスの標準ズーム、NIKKOR Z 24-70mm f/4 Sの撮影サンプルは(衝撃的に)素晴らしく、ソニーの標準ズームと比較するのは酷なくらいに思えます。またキヤノンは28-70mm f/2.0というシグマみたいな標準ズームを用意しているそうです。 ニコンにしろキヤノンにしろ、マウント径が大きいからこそ出来るのでしょう。かつてFマウントでフルサイズは無理、Fマウントでフルサイズが出来たけどレンズ設計で不利と言われたのと同様にフルサイズミラーレスにおいてソニーのEVマウントは径が小さく不利になりそうです。

ソニーの勝機

キヤノンニコンのフルサイズミラーレスに対するソニーの勝機はサードパーティ製レンズです。 ソニーキヤノンニコンのフルサイズミラーレスに対応した交換レンズをシグマやタムロンが発売する場合、レンズ設計においてソニーEマウントがボトルネックになります。後発のキヤノンニコンはマウントの強みを活かせません。 キヤノンニコンの純正レンズがソニー純正レンズよりも優れていても、純正よりも廉価なシグマやタムロンが選ばれるのであればソニーはマウントの不利を気にする必要はありません。ボディにだけ注力すればいいだけです。

キヤノンニコンの勝機

逆にキヤノンニコンソニーのEマウントでは絶対に作れないレンズを出せばいいわけです。それがf/2.0通しの標準ズームでnoct銘のf/0.95でしょう。両社、Eマウントに対するレンズ設計で優位にあることをアピールしているのは明らかです。 こういったレンズを時々出してソニーさんはどうなの?と顔色を伺うだけでソニーの体力を少しずつ削り、それで十分かもしれません。 とはいえ、そんなレンズは高価になるのでバカ売れするわけではありません。キヤノンニコンは廉価でありながら優れたレンズを、NIKKOR Z 24-70mm f/4 Sのようなレンズちょくちょく用意する必要はあるでしょう。

キャスティングボートはシグマにあるのかもしれない

シグマは純正レンズ並かそれ以上の性能を純正よりも廉価に提供することを目指していると思われます。一眼レフ用では可能であったかもしれませんがフルサイズミラーレスにおいてはEマウントでも使えるレンズでキヤノンニコン純正を超えるものを開発するのは(ニコンの標準ズームを見る限り)難しいかもしれません。

その場合、シグマがどういった選択をするのかがソニーに大きく影響するでしょう。シグマの選択というのは、有利なキヤノンニコンのフルサイズミラーレス向けレンズとEマウント向けレンズを別設計にするかどうかです。Eマウント向けにはミラーレス専用設計ではなく一眼レフ用を使い回す可能性はあるのかどうか。

シグマがフルサイズミラーレス用にキヤノンニコンの純正を超えるレンズを開発しようとしたら、Eマウントへどう対応するのか注目です。